2017年6月15日木曜日

17.「失われつつある沖縄の自然」写真展

 「辺野古の海・高江の森 失われつつある沖縄の自然」という写真展を見た。
 辺野古(へのこ)というのは、言わずと知れた、米軍基地の海上滑走路建設の進む沖縄県名護市の辺野古だ。また、高江(たかえ)というのは、米軍のヘリパッド建設が進む同県国頭郡東村(くにがみぐんひがしそん)高江である
 写真展は、東京清瀬の市民グループが開催したもので、駅前の商業ビルの4階、通路と言った方がよいようなささやかなコーナーで開催されている。



  展示されている数十枚の写真は、沖縄の自然の美しさと、沖縄に過重に課せられた安全保障の役割のゆえにそれが失われてゆく現状を伝えたいと、写真展運動をしているグループから借り受けたものの一部で、長く沖縄の自然を撮影し続けているプロの写真家や、一般市民から寄せられたものなど、沖縄の自然を愛する人々の心が詰まった作品群である。

 あまりにも青く美しい海の色、緑の木々、そこに生息する多様な生き物たちが作り出す豊かな世界に心を打たれる。声高に滑走路反対、ヘリパッド反対を訴えているのではない。むしろ淡々と、海の美しさ、森の豊かさ、生き物たちの健気さが表現されている。それだけに、これらが失われていくことに対する悲しみが伝わってくる。

 滑走路建設のために投げ入れられた巨大なコンクリートブロックに押しつぶされたサンゴ、ヘリパッド建設のために刈り取られ、丸く穴のあいたような森の一角。これは暴力としか言いようがない。
 一枚だけ、住民たちの姿が写された写真が展示されている。高江のヘリパッド建設を止めたいと、建設地に続く道路に座り込んだ住民たちの姿を撮影したものだ。長く前方にのびる道路に、座り込む住民の背中が点々と続いている。
 その背中は泣いているように見えた。一緒に座りたくなった。
 沖縄がかわいそうすぎるじゃないか・・・

★下の写真は、写真展を紹介した新聞記事



★最終日に上映される映画の紹介






2 件のコメント:

  1. 写真展も映画も見たかったのに時間がとれず残念でした。
    ぜひ、アンコール展示、アンコール上映をお願いしたいです。
    練馬で開催ができるか、探ってみます。

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    1. 榊です。沖縄の団体から写真を借りる方法、料金などを後でメールします。「戦争法廃止きよせ市民の会」のサイトに、写真展の感想ノート、ポストイットのメッセージ、アンケート等を順次、掲載します。ご参考まで。

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